夏が終わり、肌の露出が減ると多くの筋トレ愛好家たちは、筋肉量を増やす時期、通称「バルクアップ」期間に入ります 。私は例年、バルクアップ期間で2 kg から3 kg の筋肉量増加を成功させています 。今回は、バルクアップ期間で筋肉量の増加を成功する 極意について解説します。
筋トレにおけるバルクアップとは
筋トレにおいてバルクアップはとても重要です。 効率的に筋肉をつけるには、筋肉を増やす時期である「増量期」と、「減量期(バルクアップ期間)」に分けることをお勧めします。増量期は多少の体脂肪の増加を許容しながら、筋肉をつけていく時期。 逆に減量期では、増量期でつけた筋肉を維持しつつ、体脂肪のみを減らすダイエット期間となります。早く筋肉を増やしたいのであればこのようにしたほうが、筋肉量が増えやすいとされており、実際に筋肉のプロであるボディビルダーは、このような方法で筋肉量を毎年増やしています。
なお、バルクアップ期間で筋肉をつけるためには、1日の摂取カロリーをオーバーカロリーにする必要があります。 具体的な食事の方法は、詳しく説明した記事があるので、そちらも参考にしてみてください。
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筋トレでバルクアップをする際の注意点
間違ったバルクアップでは、筋肉量はほぼ増えないどころか、体脂肪ばかりが増えて見た目が悪くなってしまいます。 出来る限り体脂肪はつけないで、筋肉だけを増やす効率的なバルクアップのポイントを見ていきましょう。実際に私が試していることで、ここまで大きな体脂肪の増加を感じずに、筋肉量の増加に成功させている方法なので是非試してみてください。
増やす体重は+10%までで留めておく
バルクアップで増やす体重は、今の体重の+10%としておきましょう。バルクアップ期間は、栄養をたくさん摂るので筋肉に栄養が行き渡りますが、長い期間これを続けていると、筋肉が栄養を取り込む能力が弱まってしまいます。要は、筋肉が栄養を取り込むことをサボり始めてしまうのです。これは、インスリン感受性という言葉で説明できるのですが、ちょっと専門的なのでここでは割愛します。
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ではどうすればいいかと言うと、体重の10%バルクアップしたら、5%ダイエットしましょう。こうすることで、筋肉が飢え、栄養を取り込む能力が上がります。この状態で再度バルクアップすると、最も筋肉がつきやすい状態となります。
この方法は、筋肉博士として有名な山本義徳さんが提唱している効果的なバルクアップの方法でもあるので、一度試してみるといいと思います。実際に私は試していますが、明らかに筋肉量の増加を実感しています。
筋トレの挙上重量UPに挑戦する
筋肉をつけるためには、筋肉にストレスを与えてあげることが必要です。最も効率的なストレスは、だんだんと重量を上げていくこと。栄養が満ち足りたバルクアップ期間中であれば、挙上重量を上げていくことが可能です。無理は禁物なんですが、 定期的に自分の限界に挑戦して、筋肉が刺激に慣れないようにしましょう。逆にダイエット期間中では、栄養が満ち足りていないため限界重量に挑戦することは難しくなります。筋肉量を増やすためには 挙上重量をあげていくことが重要であるということは覚えておきましょう。
食事は小分けに摂る
食事は小分けに取ったほうが、体への吸収は良くなります。これにもインスリンが関係していて、食事をすると血中の栄養を 体内に取り込むホルモンであるインスリンが分泌されます。インスリンが分泌されると、血液中の栄養が筋肉、肝臓、脂肪に取り込まれます。ですからバルクアップ期間中は、いかにインスリンを分泌して、 いかに栄養を筋肉だけに取り込むかが重要となります。 この時に一度に大量に食事を取ってしまうと、インスリンは筋肉だけではなく脂肪にも働き、栄養を脂肪にも届けてしまいます。こうすると体脂肪が増えてしまうのです。ですから、1日のトータル摂取カロリーを多めにとりつつも、その回数は小分けにしてあげると良いでしょう 。
炭水化物とタンパク質をたくさん摂る
バルクアップ期間中は炭水化物とタンパク質の摂取量を増やしてあげることがとても重要です。炭水化物はインスリンを分泌する際に必要となります。また、トレーニング強度をあげるためにも必要です。筋トレの時の主なエネルギー源はグリコーゲン。 炭水化物を摂ることで体内でグリコーゲンが作られて肝臓や筋肉に貯蔵されます。筋トレのパフォーマンス向上には炭水化物が必須です。
炭水化物によりインスリンの分泌を促しても、筋肉の材料となるタンパク質が不足していては効果的にバルクアップは出来ません。ですからタンパク質も出来る限り小分けにして1日に複数回取るようにしましょう。 バルクアップ期間中は、普段自分が食べている食事量よりたくさん食べなければいけないので、プロテインパウダーを利用するのがコストパフォーマンスの面で見てもオススメです。
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トレーニングはやりすぎない
バルクアップ期間中には、体を休めてあげるということも重要です。筋トレをする際に 、疲労が溜まった状態では挙上重量の限界に挑戦することはできません。次回の筋トレに疲労を残さない程度にとどめましょう。また、筋トレをやりすぎて1日の消費カロリーが上がりすぎてしまうと、1日のカロリー収支がマイナスになって体を大きくするためのカロリーが不足することがあります。
ジムで見かける悪い例として1回のトレーニングに2時間3時間もかけてる人がいますが、大体そういう人は筋肉量が増えるスピードが遅い傾向にあります。2時間も3時間もトレーニングできるということは、「筋肉に刺激を与えられていない」ということです。 正しいフォームで、自分が感じる重い重量を筋肉に聞かせられていれば、通常1時間もあれば筋肉を追い込むことが可能です。初心者のうちは、フォームが固まっていないので短時間でトレーニングを終了するのは難しいかもしれません。 しかしトレーニングに慣れてきたら、このような考え方を取り入れることをお勧めします。これにより、筋トレを短時間で終わらせて、筋肉量も増加させていくことが期待できます。